I wanna be a ’CUTTER’!

2003年8月21日
先日、赤との通常戦。
赤の、あるカッターと睨みで相対した。

彼は、私の師匠だった。
私は緑にくる前まで一年半の間、赤の国にいた。
帰還こそしていないが、オメガ、ミュラン、ベイロン、
一通り、赤の国を見通してきた。
私が持っているわずかながらの知識や経験。赤の国があったからこそ得られたものだ。

その国で私が育つ原動力となった人間。それが、目の前にいた。
私が赤を去るとき、一切の痕跡は残していない。
彼も、私がもともと自分が育て、共に戦った人間だとは思ってもいないはずだ。

その彼が、今敵として目の前に居る。



私がオメガでペーペーの初心者だった時代、私は「野生の天使」にいた。
当時の「野生」は(今でもそうかもしれないが)オメガでも1,2を争う最強のカッターレジだった。
通常戦になればレジ員全員が睨み戦場へ展開する。レジチャの内容といえば、カット戦場での立ちまわり、展開情報しかなかった。
「外側の睨み追加」「守備って裏回るから牽制よろ」「そこ手薄だから守備って破るか」
など・・・構成員全員が水準をはるかに超えた腕を持つカッターだった。
当然、私はその中でダントツの足手纏いだった。
早く、皆においつきたかった。LTをバイクに、ジャナクをエクソに買い換えた。MAPもPOCの位置をメモしたりして、一秒でも早く踏み切れるように頑張った。
いろんな事を人から学び、盗み、身につけようとした。「蜃気楼」も、彼らから教わった。
夢中だった。手段なんかどうでも良かった。

初めて一人で攻め戦場を作り、QPをぎこちない動きながらも何とか成功させたとき、
遥か彼方の存在と諦めていた仲間達から声をかけられた。

「GJ」

たまらなくうれしかった。
それからはTCが楽しくて仕方なかった。今までの鬱憤を晴らすように、「野生」の、オメガの強さを見せ付けるように、ひたすら暴れまわった。

何箇月の修行が続いただろう、やっと、周りの背中が見え始めてきた。でも、「彼」はその遥か遠くを行っていた。
壁が、高すぎた。

最強のカッターレジ「野生の天使」の総統とも言うべき人物。彼が、私が師と仰ぐ人間だ。当人はそんな気は更々無いだろうが。
彼のカッターとしての腕は、一流なんて言葉を通り越して、「異常」。
撤退カットが裏業として扱われていた時代に既にそれを完璧に使いこなし、いったん攻め戦場を作ってしまえば鬼のような速さでQPを決める。
地形に殆ど引っかからずに、10体のバイク全てが意志を持っているかのようにPOCに最速で吸い込まれていく。
恐ろしい速さで次々に戦場を破り、あっという間に敵の首都横まで辿り着いてしまう。
毎回、敵国のマークもすごいものだった。5,6人は束になってかからないとたいてい彼は止められなかった。
人柄も気さくで、レジ内外を問わず皆から慕われていた。
OLを努めたのも一度や二度ではない。

正直、格好良かった。たまらなく格好良かった。
そんな彼に私は憧れ、
そして、嫉妬した。

いつか自分も、彼のように皆から信頼され、敵を恐怖のどん底に叩き落とすような、そんな「カッター」になりたかった。
追付き、追い越せないまでも、せめて肩を並べるくらいの存在にはなりたかった。
目標は、無謀に近いほど高いものになっていた。

結局、私は1stキャラで半年近い日々をオメガで過ごした。
憧れの「野生」のレジ長も努めた。

でも、ついに彼には追付けなかった。

時が流れ、私は緑に移り、彼は赤に残った。

敵として相対したとき、そのときはついに直接対決することはなかった。
だが彼は相変わらずの鋭い切れ味でセタの戦場をかき回してくれた。
カッター王国となったオメガの中では目立たないかもしれないが、私には、解ったような気がした。
私は、少しでも、彼に近づけただろうか。

目標は、未だ達成できていない。
ひょっとしたら一生達成できないかもしれない。


誰になんといわれようと、これだけは譲れない。

私が彼を超える時。

それは即ち、私がTC最強のカッターになる時だ。


-----------Today’s Phrase

戸惑い学んで汗を流して 僕はこうして生きてゆくだろう
悩んで迷って 決めた心に 出した答えに 深く頷いて

〜GLAY 「とまどい」〜

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